二人の八戸

             湯山英之

 

街の明かりが漁火に変わる八戸

凍える風は海から街へと八戸

北の外れで

二人の愛情

融けやしないの

 

貴方が好きといってたこの街八戸

港の小船が僕は好きだと八戸

北の港で

二人の愛情

いついつまでも

 

探しても

探しても

貴方の姿はどこにもいない

 

歩いても

歩いても

貴方の姿は深い霧の中に

 

盛り場から港へと

柳橋越えて

追いすがってみても無駄なのね

貴方が港の男と知っているから

私はいつまでも待っています

 

冷たい風が妙に堪えて八戸

春が来るのを一人で待つのね八戸

二人の八戸

私の愛情

いついつまでも

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